ドラゴンズ背番号物語「1」 プロ野球史上最高の二塁手 高木守道 その3「守」

まいどまいどです。2代目ミスタードラゴンズ高木守道の3回目。「守」について書きます。

 高木の守備と言えばこれはもう「バックトス」が代名詞ですね。ダブルプレーでショートに送球する時に体を反転させずに、ボールを持った右手の方向だけを変えて素早く送球する技術です。入団2年目の1961(昭和36)年に南海から移籍してきたカールトン半田という選手から教わってから数年間、猛練習に猛練習を重ねて完成させました。当初は首脳陣から「基本を無視した無謀なプレー」と評されましたが、臆することなく使い続けました。意地と自信があったんでしょうね。素晴らしい。

 更にもう1つ。これはバックハンドグラブトスです。⤵ You tubeの動画を撮った画像なのでちょっとブレていますがセンター前に抜けそうな打球を逆シングルで取って、そのままグラブでショートにトスするものです。これも高木の守備の代名詞ですね。少し前までアライバ(荒木と井端)コンビの、このプレーがよくテレビでも取り上げられていましたね。その走りです。

 更に更にもう1つ。これは画像はありませんが、堀場が驚いたプレーがあります。ランナー一塁で、一二塁間を抜けそうな打球が飛び、高木がこれを捕球します。かなり深い位置で捕球したので「あ、きっと二塁へは送球せずに(出来ずに)、打者走者をアウトにするだけだな」と思いました。すると次の瞬間、素早く身体を左側に回し二塁ベースカバーのショートへ矢のような素早く正確な(一塁に投げやすいように二塁ベースのやや左側への)送球。あっという間にダブルプレーを完成させました。いやぁ凄かった。

 高木の場合、ファインプレーよりもポジショニングに拘っていて、事前に飛んできそうな位置を察知して守っていました。なので普通に取ってしまうので一般の人にはファインプレーに見えないんですよね。実際、星野仙一を初め何人もの投手が「あっ、抜かれた!と思ったら、そこに普通にモリミチさんがいて普通にアウトにしてくれる。あれには本当に助けられた」とよく言っていました。

 最後に余談を一つ。高木の守備成績の表をみると、現役通算2282試合に出ていますが、そのうちの13試合だけ外野手で出場しています。1971(昭和46)年のことです。これは当時の水原茂監督が、自身が獲得してきた外国人選手のバートをショートで使いたがった。当時ショートにはうるさ型のベテラン選手一枝修平がいた。なので一枝をセカンドに回した(一枝の方が高木より3歳年上)。しかし高木もスタメンから外せないので、仕方なくライトで起用したのです。

 何故、これを憶えているかというと、岐阜放送のナイターで「阪神VS中日」(甲子園)を放送していて、それを観ていたからです。「え~っ!?高木がライト?」とこれにも驚きましたねぇ。でも流石高木です。難なくライトフライを2つ捕球していました。それにしても凄い確率(13/2282)と凄い記憶力でしょ(笑)。