まいどまいど。久しぶりのドラゴンズ背番号物語です。
今回の背番号は「31」です。この背番号は投手、捕手、内野手、外野手と多彩な人が付けてきました。それも一人当たりがあまり長続きしない。昭和46年以降はこんな感じです。
高木時夫捕手(S38~46)、金子勝美内野手(S47~52)、石井昭男外野手(S53~62)、仁村薫外野手(S63~H2)、山本保司内野手(H3~7)、前田幸長投手(H8~9)、南渕時高内野手(H10~11)、佐野慈紀投手(H12)、井本直樹投手(H13~14)、植大輔投手(H15~16)、チェン・ウェイン投手(H17)、森野将彦内野手(H18 ~21)、中川裕貴内野手(H22~23)、高橋周平内野手(H24~25)、野本圭外野手(H26~30)、渡辺勝外野手(H31/R1~4)、仲地礼亜投手(現在)
最初の高木時夫捕手は現役時代の実績は殆どなし。私も記憶にあるのは、今は殆ど使われなくなった、というかその必要が無くなった戦術である「アテ馬」によ~く使われていたことです。「アテ馬」とは、相手の先発投手が右か左か迷った時に適当な選手の名前をスタメンに入れて、相手の先発が発表されたらそれに見合う、相性の良い選手を起用する、という方法。その適当な選手のことです。「一番 センター 高木時夫」。このアナウンスを結構、聞いた記憶があります。この高木さん、現役選手としてではなく関東地区スカウトとして、球団に大貢献しました。特筆すべきは、あのレジェンド山本昌を発掘したことです。高校時代は全く無名の選手だったのですが、凄い眼力ですね。
石井昭男選手もなかなか渋かったですねぇ。パワーもうまさも兼ね備えていましたが、守備の時に右中間への打球を追ってフェンスに激突しむち打ち症状になるというケガがレギュラー奪取を阻んでしまいましたね。しかしながら卓越した打撃理論を持ち、あの巨人の原が師と仰いでいます(同じ東海大学の先輩・後輩の間柄ですので、確か今年から巨人の打撃コーチになっているはずです)。
で、前フリが長くなってしまいましたが、今回ピックアップするのは仁村薫外野手です。ご存知、仁村徹選手のお兄さんです。兄が早稲田大学から巨人に入団(1982年)。弟は東洋大学から中日に入団(1984年)。1987(昭和62)年のオフ。兄が巨人を自由契約になり行き場を失っていた時に、弟が当時の星野監督に兄を売り込んだそうです。この仁村兄弟、性格がまるっきり違ったみたいで、兄はどこにいてもその存在がわかる。つまりよ~く大きな声で1人でもしゃべっている。逆に弟はそれなりに大きな体(身長181㎝)なのに、本当にしゃべらないので全くその存在に気が付いてもらえない(笑)。1988(昭和63)年には2人とも6月くらいに一軍に昇格。当時のナゴヤ球場のスコアボードの表記は「仁村兄」でしたね。懐かしいですね(笑)。
兄は当初は守備固めがメインでしたが、徐々に代打で結果を出し始め、7月22日には当時の横浜大洋の抑えの切り札だった中山投手からサヨナラヒットも打ちました。その後は相手が左投手(例えば広島の川口)の時などはスタメンでも起用され結果を出し、星野ドラゴンズの優勝に大貢献してくれました。
その当時、兄はこんなことを言っていました。「巨人の時は試合中はベンチに座って試合を見ていなければいけなくて、トイレに行くにも首脳陣の許可が必要だった。それがドラゴンズでは試合中盤あたりから、控えの野手は皆、ベンチ後ろの大鏡のあるスイングルームに頻繁に行くようになる。巨人とは真逆で、ずっとベンチにいられない、ベンチにいたら試合に使ってもらえない雰囲気だった」
あの頃は控え選手もピリピリして、高いレベルで緊張感を持っていたんですね。
引退後も実家の農業を営みながら、東海ラジオの解説をやったり、巨人の二軍監督や中日の二軍打撃・外野守備・走塁コーチをやったり、本当に大活躍でした。別名「トーキングコーチ」と言われ、いろんな選手とコミュニケーションを取るのが得意でした。余談ですが落合が中日の現役時代、最も気を許していたのはこの仁村兄だったそうです。
そして今は(何故か母校ではない)専修大学の(野手ではなく)投手・総合コーチに就任して、そのコミュニケーション能力の高さで(笑)活躍中だそうです。ガンバレ、兄やん!
高木時夫かぁ~いましたね~
当時は木俣、新宅がいて、
木俣の場合、代打が出る事はなかったですから、
捕手の控えは新宅一人でほぼ大丈夫ということで
「アテ馬」に使えたんでしょうね。
今は予告先発でそんな必要もなくなりましたから
もう、そんな戦術見ることもなくなりましたね。
もう一人、トレードできて
記憶と共にとんでもない記録を作った、
佐野滋紀(重樹)も「31」でしたね。
なんせ1イニングで被本塁打4本ですからね。
「ピッカリ投法」でも、「TJ手術」を
克服出来なかったですね。
宗さん おはようございます。さすが、宗さんです。高木時夫に言及してくれるとは(笑)。一体、高木時夫は生涯で何度、打席にたてたんですかね(笑)。